電通の調査によると、2018年の日本のインターネット広告費は引き続き成長傾向にあり、いよいよテレビ広告費に迫っているようです。
電通、2018年日本の広告費を発表 ネット広告費が1兆7,000億円超え/地上波テレビ広告費に迫る
2018年の
ネット広告費:1兆7,589億円
テレビ広告費:1兆9,123億円
地上波テレビ広告費:1兆7,848億円
地上波テレビだけで見ると、いよいよネット広告費がテレビを抜きそうな勢いですね。
インターネット広告のメリットとは
インターネット広告にしか仕事としては関わっていない僕ですが、テレビなどを扱っている大手代理店の人とかと一緒に仕事をしていると、ウェブに流れがきているよね、的な話はよく聞きます。
まあ、というよりテレビよりも新聞やチラシがヤバそうな感じです。上のリンクの記事にもありますが、新聞や雑誌は目立って広告費が下がっており、実際チラシからウェブに予算換えをする企業を僕もよく見かけてきました。
で、インターネット広告のメリット、というか何が他の広告と比べて優れているのか、という点で言うと、以下だと思っています。
- 費用対効果、パフォーマンスがすべて数値化される
- 商品に合いそうなユーザーを狙い撃ちして広告が打てる
- 時間や場所を選ばず訴求ができる
- 広告の内容、配信手法を柔軟に変更できる
1は最もデジタルの長所と言うべきところかと思いますが、何回広告が表示され、何回クリックされ、何回購入に至ったか等、パフォーマンスがすべて数値化されます。僕ら代理店としては、数値化されてしまう以上、言い訳はできないのですが、広告主にとっては定量化できる、というのは大きなメリットですよね。
2は昨今色々と問題になってますが、ユーザーの購入履歴、ページの訪問履歴から興味関心、年齢、性別、居住地、おおよその年収帯等を割り出し、広告のターゲットとしてセグメントすることができます。自分の場合はフィットネス関連の広告ばかりが出ますね笑
3はスマホに広告を出すことから、ユーザーがスマホで広告枠のあるアプリを使う限り、いつでもどこでも広告を見せることができます。
4もデジタル故の大きな長所ですが、広告の内容を柔軟に変更が可能です。そのため、配信結果から考察し、次はこの広告をこういった層に出す、という所謂PDCAを高速で回すことが可能となります。
こういった点から、他の広告媒体とは特性が大きく異なり、スマホ時代の今に合った広告手法として拡大しているのだと思われます。
ネット万能論は危険である
ただ、いくらインターネット広告が優れているからと言って、他の広告媒体の予算を全部削ってネットに持っていく、というような判断は危険だと思っています。
何故なら、各広告媒体によって、効果が出るユーザー層が異なるためです。
「そんな極端な・・・」と思う方もいるかもしれませんが、結構そういう勢い余った企業を見ることがちょくちょくあります。
例えば随分前に金融機関の個人向け商品に関するネット広告を運用していたとき、明らかに新聞広告を打ったタイミングでネットでの申込数が跳ね上がり、マスの力ってすげーな、と思ったことがあります。
特にターゲットのユーザー層が中高年、高世帯年収の場合は、ネット広告よりも別の媒体の方が効果が出る場合があります。
また、マス広告は瞬間風速的に反響が出て、ネット広告は長期間に渡ってジワジワと反響が伸び続ける、という結果を見たこともあります。
つまり、ネットか、テレビか、新聞か、ということではなく、それぞれの媒体の強みを理解し、適切に予算を割り振り、それぞれの媒体での相乗効果を狙うのが最適解なのだと、ネット広告を運用している身としては痛感します。
しかし、業界的にネットもマスも知り尽くしている、という人にはあまりお目にかかったことがなく、もちろん名だたるナショナルクライアントにはそういう人もついているのかもしれませんが、貴重な存在であることはなんとなく感じています。
そうした人材を目指していきたいものです。
まとめ
ネット広告はネット広告で、やれ個人情報保護だ、アドフラウドだと問題が色々と起こっており、純粋な広告運用以外の点で頭を悩ませることが多い今日この頃ですが、テクノロジーを正しい方向に活かした、最先端のプロダクトにもっと触れ、ノウハウを溜めていきたいですね。
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