書評、というほどのものでもないのだけれど。僕の読書は旅物、秘境探検物、社会問題物、哲学物と割と何でも面白そうなものは手に取るのだけど、共通して「あまり表には出ない世界の真実」について書いてある本が好きなような気がします。
そんなわけで、数年前から高城剛さんの本やpodcastを好んで聴いているのですが、今では結構影響されていて、将来は「普段何をやっているのかわからないけど、いつも楽しそうなおじさん」に憧れていたりします。
素敵じゃないですか?本業が何かわからないけど、とにかく知識の幅が広く、常識を覆し、いつもチャーミングだけど、少しミステリアスなおじさん。僕の高城剛像はそんな感じです。
昨日紹介したprime readingの中にも、高城剛さんの本が入っているので、ぜひ読んでみて欲しいと思います。
21世紀の裏ハローワーク
Amazonレビューにも書かれていることですが、この本はpodcast番組である「高城未来ラジオ」の文字起こしに近い構成になっています。なので、活字を読むのがだるい、という人はそちらを無料で聞くのが効率的かもしれません。僕はすべて音声で聞いていたので、本はあっという間に読み終わりました。
内容は、読モ、ホスト、AV女優、闇金など、普段社会の表に出ることのない人たちをゲストに呼んで、根掘り葉掘り質問ぜめにしていく、というものです。
ぶっちゃけ枕営業ってあるの?とか、AV女優ってぶっちゃけ儲かるの?とか下世話な話が多いのですが、僕のこれまでの経験を照らし合わせて見ると、意外とそれもまた一つの社会の側面であることに気付かされます。
一種の必要悪であり、人間の本能がモロに出る分野なので目を背けたくもなりますが、読んでいると妙な誘惑というか、不思議な魅力のある裏社会です。
そして巨額のお金が動く分野でもあります。
悲しいかな、この本に登場している人たちはこの分野の勝ち組であり、資産規模で言えば読者の大半よりも数倍規模で、俗な言い方をすれば「お金持ち」の人たちです。なので、もちろんお金のあるなしが優劣を決めることではないのだけれど、「は!ホスト風情が!」とか鼻で笑っている人よりも遥かに、この本に出てくるゲストの方がお金に不自由ない暮らしをしているわけです。
全然関係ないですけど、巨額の仮想通貨を流出させたコインチェックが、マネックスに買収されましたね。今回の買収によって、コインチェックCEOの和田さんには、15億を超えるキャピタルゲインが入るとのことです。28歳でですよ。
20代の平均年収は296万円だそうです。もちろん、顧客の資産流出は大きな問題ですし、あれによって仮想通貨を取り巻く環境は一変したように思いますが、それでもリスクを背負い、誰も挑戦したことがない分野に舵を切った結果が今回の買収だったと思います。
なので、若造が胡散臭いことをやるからこうなるんだ的な、何の価値もないコメントをしこしこ投稿するよりは、そこから何を学ぶかの方がよっぽど有意義だと思うわけです。
で、この本についても同じことが言えます。人間の欲望がうずまく世界で大金を稼いでいる人たちの話を聞いて、何を感じるかが重要です。
仕組みを把握すること
個人的には、こういった世界がどういう仕組みで動いているかを知ることができたのが、とても勉強になりました。あとマインドセットとかですかね。
やはり、相応の地位に登りつめるまでは相当過酷だったと読んでいて感じるのですが、そこでどう対処するのか、どういう風に乗り切ってきたのかは参考になります。
まとめ
高城未来ラジオを聞いている人にとっては、この本を読むメリットはちょっと薄いのですが、ただ単語の注釈がついていて、各話の最後に解説が入っているのはなかなか面白かったです。
ちなみに個人的には、借金をした人が何故マグロ漁船に連れ込まれるのかという話が面白かったw ちゃんと合理的な理由があるようです。
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